榎土敦之のコラム「飛行機に騙された?」

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飛行機に騙された?

突然ではあるが、皆さんはどこまで飛行機を信じているのか?
飛行機が何故飛ぶかとか、落ちないかではなく、
連れて行ってくれる先の土地が、まさしく目指している当の場所であると、
疑いもなく降り立つのか?

通常の徒歩や車、電車であれば、途中経過として外を見たり、寄り道したり、ガイドを見て、
目的地までの距離や風土の変化を感じつつ移動ができる。
そうすると「あぁ、やっぱ京都は東京からは遠いなぁ」と感じ、
京都に着いた感覚が生まれる。

しかし、飛行機はどうだ?
いきなり空。
窓の外は、ずっと空。
飛んでるのか、止まってるのかよくわかんないまま、延々と空。
そして、着陸。

そこはハワイなのか、グアムなのか、オーストラリアなのか。
いくらアナウンスで「バリです」って言われても、証拠がない。

飛行機は、当たり前だが、早い。
異様に早い、はず。
手にする地図は、国、世界レベルのものだ。
しかも、道中空の中、景色は変わらない。
そこが、ミソだ。

例えばもともと住んでいたとか、
心より信頼できる知り合いがいるとか(ただの知り合い程度では疑う余地がある)であれば、
まだ信用度は増す。

逆に、初めて行く土地はどうか。
全く知らない場所に突然降り立ち、そこが当該地であると、どう確信できる?

コロンブスだって、インドかと思ったらアメリカ大陸だったではないか?

僕は通勤に1時間半かけている。
たくさんの駅を過ぎ、乗り換えをして、移動を感じながら通勤する。
最近、北海道によく行くのだが、同じ1時間半なのだ。
その間、移動を感じることはない。
座ってるだけ、外は空。
止まってるんだか、動いているんだかわからない。

あ。
ここで、新しい疑惑が浮かんだ。
実は、北海道は東京湾のちょっと先にあるんではないか。
海岸からは、ちょうど見えない距離に。
そうしたら、1時間半での移動は可能だ。
実際は、飛行機は動いていないのかも。

グアムだって、フランスだって、イギリスだって、実は、伊豆のちょっと向こうにあるんではないか?
わりと、大島あたりからパートに行ってるおばちゃんがいたりして。

そうすると、世界レベルに騙されていることになる。

あの、ものすごく高い鼻は、付け鼻か!?
ベッカムは、わりと沼津辺り出身か!?

困った。
誰に相談したら、いい!?

関係ないが、飛行機の離陸する前の、まだ車輪が地についている時の加速感が大好きだ。