榎土敦之のコラム「上田君」

アコギ.bmp
上田君

実は、歌っている。
アコギを弾く相方・上田君と一緒に。
先日やっとライブというか、お客さんの前で演奏したばかりの新人二人組。
とは言っても、チケットなんてなくて、誰でも演奏させてくれる店で3曲ほどやっただけなんだけど。

上田君は、実に面白い。

しばらく溝ノ口の駅前で、“勝手に駅前ライブ”をやっていたとき。
とりあえず準備をしたら、呑む。
軽くリハをしながら、呑む。
さっと一曲やって、呑む。
折にふれて、呑む。
上田君は、落ち着く為と言ってるんだけど、10曲くらいを二回ししたあたりで泥酔してしまい、ギターが弾けなくなる。
で、帰っちゃう。

こないだは、ギタリストなのにバイクで事故って、指を骨折しちゃった。
しばらくボルトを入れたんだけど、ope中のパックリ開いた自分の掌をDr.と一緒に観察して、デジカメで記念撮影していた。

金がない!って言って、ギタリストなのにギターを質に入れちゃうし。

ありとあらゆる花粉に反応して、冬の短期間を除いて、一年中花粉症。Myティッシュ箱を持参してきて、リハ中も鼻かぎっぱなしだし。

でもね。
彼のかっこいいところは、絶対に「弾けない」とか「できない」って言わないんだよね。
いつでも、「大丈夫!」って。
そこに根拠があるのかどうかは、わからないけど。
いつも前向き。楽観主義。

僕は、楽観主義でなく、ただボーっと生きている。
難しいことは、よくわからないので、周りの人に全部おまかせ。

もう大人なんだから、しっかりしなきゃな。

そんなことを、上田君に話したら。
「大丈夫、大丈夫!」って。
もしかしたら、無責任。

そんな上田君、実は慶応大学卒の社長さんなのだ。