榎土敦之のコラム「ネクタイ」

ネクタイ.bmp
ネクタイ

ネクタイをして会社に行く。
電車の中の男性のほとんどが、ネクタイをしている。
会社に着くと、みんなネクタイをしている。

しかし、ネクタイを使っている人は、いない。
一体、ネクタイってなんだ?
何の為に、ぶらさげているのだろう?

いつもネクタイを締めながら思う。
というか悩む。

よくよく考えたら、なんとも変なカッコである。
幅広になったら「涎かけ」になっちゃうし。
ファッションにしては、オリジナリティにかける。

「締める」というからには、何かが緩まないようにしているんだろうけど、はずしたからといって、何も落ちない。

構造上、襟があるYシャツにしか付けない。

ということは、Yシャツと何か関係があるのか?
Yシャツとネクタイは、グルか?

くそ~。
一体何を企んでやがる!

首といえば、人の命に関わる場所だ。
例えば身内でも、首に手をかけられたら、怖いだろう。
「保険金か!」とか考えちゃう。
なのに僕らは、自らの命を見ず知らずのネクタイに預けている。

どうもそれがヤツらの魂胆らしい。
Yシャツが手引きをしてネクタイを僕らに近づけさせているのだ。
そして、虎視眈々とチャンスを窺っているのだ。
そう。
彼らの企みは、人類滅亡。
世界征服だ。

油断できない。
すきを見せたらやられる。
気を引き締めなければ。

お。
締めるもの、あった。