榎土敦之のコラム「成長」

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成長

昔組んでいたバンドはスリーピースだったのだが、他の2人は身長がかなり高く遠目には2人組みに見えるほどであった。

G&Voは185cm、Baは190cm、そして僕は158cm。
まぁ、ドラムは常に座っている立場なので、あまり気にはしていなかったが。

写真撮りの時は、困ったものだ。
座ったり、うまく遠近感で誤魔化したりしたが、どうもカッコつかない。
まさかDr.を前に出すわけにもいかず。
結局、デビューの話はポシャっちゃったから、よかった(?)んだけど。

Ba.と二人で歩いていると異様だった。
彼はロンドンブーツを履いていたので、どう見ても2mを越えていたのだ。
その横には、ちっちゃいおっさん。

とても同じ人間とは、思えない。

・・・そうなのだ。
同じ人間ではないのかもしれない。
見た目は、同種の生物でも、中身が。

おそらくというか、確実に彼の方が、骨の数が多い。
何か僕にはない、内臓があるはずだ。
もしくは、僕には何か足りないものがあるはずだ。
じゃなきゃ、おかしすぎる。

まったくもって、成長は不思議だ。
個人の差があるのは、当然。
この僕でも、珍しく素直に認めよう。
しかし、何故! 縦にばかり伸びるのか?

横に太るのは、成長ではない。
だって、伸び縮みするでしょ?
あんまり縦に縮んじゃう人って知らないでしょ?
「いやぁ。去年は180だったんだけど、がんばって145になったよ~」
って、聞いたことない。

テレビのインチみたいに縦にも横にもバランスよく伸びればいいのに。
そうすれば、みんな8頭身じゃん。

どう? 185cmの僕。

気色悪いよね。